バッテラ、鯖寿司とどう違う?【SUSHI TIMES ORIGINALS】
「バッテラ」って何だろう?バッテラと鯖寿司は似て非なるものですが、
どう違うのかと聞かれるとイマイチ答えづらいという方もいらっしゃるかもしれません。
そこでバッテラの語源や発祥はもちろん、鯖寿司との違いなどもご紹介します。
大阪庶民の伝統の味、バッテラ
バッテラは大阪発祥
バッテラは土地によってはなじみ深く、生活に溶け込んだお寿司になっているところもあります。明治20年代はニシンの仲間の『このしろ』が大阪湾でよく採れた時代でした。
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豊漁だったコノシロを活用しようと考えられたのが、酢で締めて寿司にした、バッテラでした。
大阪の「すし常」の創業者が、「このしろ」を使って安価に提供できる寿司を作ろう、と考えたのが始まりと言われています。
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語源
もともとはポルトガル語
船に形が似ているため、ポルトガル語の小舟(バッテイラ)という意味から来ています。
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このしろを寿司に乗せると真ん中が丸くなり、しっぽの部分が上を向きます。
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この姿が小舟のように見えたことから、ポルトガル語のバッテイラから取って、バッテラと名づけたことから広まりました。
バッテラには「このしろ」が使われていた
このしろはコハダの成魚で、鯖と同じ青魚です。
ところが、このしろが近年ではだんだん採れなくなってきたので、バッテラにも安価な鯖で代用されるようになりました。
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バッテラと鯖寿司の違い
違いは3点
バッテラも鯖寿司の違いは3点。「作り方」と「昆布の種類」「鯖の量」です。
1、作り方:『押し寿司』か『まきす』で巻くかの違い
鯖寿司は鯖を半身使ってまきすで巻くため、丸みを帯びた形になります。
一方、バッテラは木枠の押し型に入れて、作るので四角い形になります。
2、バッテラに使うのは『白板昆布』
バッテラに使うのは『白板昆布』と言う薄い昆布で、鯖寿司には厚い昆布が使われます。
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大阪の堺ではおぼろ昆布などの、薄い昆布を作る技術がありました。
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おぼろ昆布を作ると、透明で板状の薄い部分が残ります。
これの余った部分が白板昆布となり、魚の上に乗せられていました。
白板昆布の役目は、乾燥を防ぐため、風味をつけるために乗せられています。
当時はラップのようなものがあったわけではないので、昆布のようなもので乾燥を防いでたようです。
鯖寿司には分厚い昆布が使われるので種類も羅臼昆布などの、高級品を用いることが多いようです。
3、使う鯖の量
バッテラは鯖を薄くそいでからすし飯に乗せるのに対し、鯖寿司は鯖の半身をまるまる使います。
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鯖の量が違うことで、値段も大きく変わります。鯖の量が多い鯖寿司のほうが高級品、バッテラは庶民が気軽に食べられる鮨と言う位置づけですね。
文:SUSHITIMES編集部
参考文献:trill