SUSHI TIMES

あの伝説の寿司クラファンが20日間限定で再募集!会員権販売は今回が最後?

「津本式 究極の血抜き」を施した鮨熟成鮨を含む26品のコースに、鮨の無料追加や飲み放題などの権利が使える会員権がついて15,000円。この型破りな鮨屋のリターン設定に支援者が殺到したのは一昨年2月のことだった。通算4回目となる築地すし Omakaseのクラウドファンディングは本日12月24日に募集開始。今回が最後かも知れないとのこと!どんな背景で立ち上がったプロジェクトなのか、なぜ今回が最後なのか、店主の東さんに話を伺いました。

東さん:築地すしおまかせとしてクラウドファンディングを募集するのは4回目、会員権募集としては第3弾になります。第1弾のクラウドファンディングは2021年2月のお店のオープンに合わせて会員権の第1期募集をかけました。

編集部:初日3時間で目標額を達成その後1ヶ月で集めた支援は2,222万円 で1111%での目標達成、693人が支援するという脅威の結果を残しています。これだけの支援を集めたポイントはなんだと思いますか?

東さん:まず寿司業界全体的に値段が高いので、もっと気軽に鮨を楽しめる事が出来ないかと思ってました。銀座で出されるような美味い寿司を、品質はそのままに低価格で提供することに挑戦したかった。それと店をオープンする前年に津本式に出会い、血抜きして寝かせた魚を食べさせて頂いたんです。「えっ。。!?何これ旨っ!!」て衝撃を受けたのを覚えてます。世間でも熟成鮨が増え出したしていましたが、津本式を食べた時の感動に届く鮨は中々出会えず、津本式や熟成魚を食べてみたいという人に響いたと思います。詳しい経緯はこちら

編集部:2222万円という金額が記憶に残りますね。

東さん:いろんな人に「キリ番すぎて胡散臭い」と言われたんですけど。嘘じゃないんですよ(笑)。この時「熟成鮨」というワードが強かったし、食べてみたい人が多かったんだと思います。他のお寿司屋さんと明らかに違うことをしている点も支援者の方々の目に留まった理由だと思います。

熟成鮨と切り離せない「津本式」の圧倒的な技術

編集部:「津本式」の技術を寿司に取り入れるメリットはなんでしょうか?

東さん:熟成鮨に欠かせない技術ということはもちろんなのですが、一口に熟成と行っても色々あります。風乾・塩蔵・冷蔵・脂やアルコールに漬けたりと色んな方法が有るんですが、魚を扱うにあたって津本式の技術は非常に良いもので、ロスが無く、理論的な仕立て方法なんです。この部分が凄く重要で、風乾って表面を乾かして身の内側を熟成させる肉によく使われる技術なんですが。周りを削って使う為ロスが多い。塩蔵は味は濃くなるが旨味が抜け過ぎる。と、メリットデメリットがあるんです。

津本式は臭みの原因となる血を抜く事で、腐敗の原因をより少なくし、真空して氷水に浮かべる事でじっくりとタンパク質がアミノ酸に変わり、微生物も増えにくい温度帯で管理ができる。更に氷水に浮かべる事で下の身にダメージもない。という感じで、良い事尽くしなんです。だから無駄も無く値段が高くならない。そこがうちの店で提供するには尚更相性が良かったんです。

編集部:なるほど「津本式」だと魚が無駄なく使えるということなんですね。まさに今の時代に求められる技術。

東さん:他にも江戸前鮨だとあまり使われなかった魚でも流通し出すから、地産地消だった食べた事ない魚も色々取り扱えるんです。例えば、コバンザメ。脂がのって中々の旨さですよ(笑)

編集部:ええ!コバンザメ!

東さん:詳しくは津本さんが手がけた津本式究極の血抜きって本が出てるんで詳しく知りたい方はそちらを見てほしいんですが。これから熟成のワードが出たときに、津本式は確実な一角になりますね。ちなみに津本さんが認定する「津本式認定師」で星1つ2つ3つと有るんですが、星3つ取っている職人は日本に5人しかいないんです。寿司屋なら西新宿の「にぎりて」さんと築地すしOmakaseだけなので津本式の魚を食べれる場所は貴重かもしれないですね。津本さん自身も何度か来てくれてて「東京で津本式の魚を食べるならにぎりてかOmakaseにいきな」と言ってくれています。


編集部:おお・・あの津本さんのお墨付きなんですね。

コロナ禍での支援を呼びかけて実感「日本はまだまだ捨てたもんじゃない」

編集部:開店後間も無くコロナ禍に突入。この時も医療従事者に鮨を差し入れするというプロジェクトを立ち上げされています。

東さん:緊急事態宣言発令は4月半ばだったのですが、すでに店は3月に閉めていました。とはいえ、経営者としては従業員を守らなくてはいけない。開店したばかりの店ですから資金はありません。しかし我々の体力は残っている。何か出来ないかと考えた時に、しんどい時だからこそボランティアをしよう、最低限の資金はクラウドファンディングで募集してはどうか、ということになり始めたのが2回目のプロジェクトです。

2回目のクラウドファンディング コロナウイルスと最前線で戦う医療現場に寿司や弁当を届け支援したい 

※現在は終了

編集部:このプロジェクトは結果約243万円を調達し、2000人前の鮨を感染症の指定病院に届けています。

東さん:出来立ての店ですから自分の店だけでやるというのはしんどかったので、「コロナ禍で何かしたい」という気持ちを持っている方達を巻き込んで助けてもらえれば、という感覚でした。やってみて予想以上の反響に驚きました。色んな人が病院に繋いでくれましたし、日本全国から「使って欲しい」とのことで米や鰻を送っていただきました。予定数以上の差し入れを医療従事者の方々に届けられたのは皆さんの支援ありきで、日本はまだまだ捨てたもんじゃないなと心底思いました。

世界が希望を失う中、未来に期待する人たちの支援が集まった

編集部:昨年12月24日に開始した第2期の会員権募集はどんな結果でしたか。

東さん:年明けから緊急事態宣言が予想されている時期でしたので、そもそも店に来れるかわからない不安定な状況でした。一方でお客さんは「いつか日常が戻り、店に行けるようになる」という未来に期待したいという人も多かった。ディナーは営業自粛が予想されたので、ランチと永久会員券をメインのリターンに設定しました。結果、支援してくれた人数はほぼ第一期と同じ673人。1340万6000円の支援を集めました。中でも永年会員第1期の方の多くが支援してくれたのが本当に嬉しかったですね。その店を評価してくれていないと再度の支援には繋がらないと思うんで、本当にありがたかったです。

3回目のクラウドファンディング 【第2期定額会員20日間限定募集】
※現在は終了

でも今回が最後かも知れない理由

編集部:なるほど・・将来への期待を買うというのは奥深いです。今回も昨年と同時期に第3期会員権募集されています。今後毎年募集がかかりますか?東さん:昨年の会員権が好評だったのと、前回逃してしまった方からのリクエストが多かったのでやってみようということになりました。ただ、恐らく今回は最後の募集になるか、やってもあと1回になりそうです。


編集部:せっかく好評なのに最後?何故でしょうか。
東さん:まず今の15000円の会員権の内容で会員を増やし続けると「常連さん」が増えて来ますので、当店のキャパでは追いつかなくなるという理由です。このペースで会員が増え続けると今の店舗では予約が取りにくくなってしまうので、今後この会員権は会員からの紹介のみでの募集とする予定です。一度獲得していただいた会員権は1年限定の物も有りますが、店が営業している限り使えます。

編集部:なるほど。しかも今回の募集は20日間限定なんですね。私も急いで購入しないと。

東さん:お待ちしています。当店は開店以降会員になってくださったお客様が貸切にされたいというケースが増えてきて、一般のお客様の予約が取りづらくなってきていました。そこで今月常連さん向けのカウンター貸切「築地すしOmakaseはなれ」を増設したんです。今回の会員権募集に当たって若干キャパは増やしたのですが、今回の反響次第でまた来年以降は予約が取りづらくなっていくかも知れません。店舗を増やす予定も有るんですが、そこはバランスを見ながらで気軽に予約出来る環境を作りたいと思います。

ますます見逃せない、築地すしOmakaseのクラウドファンディングプロジェクト。

この記事が公開されるのは12月24日18時半、クラウドファンディング開始から12時間後ですが早くも300%を達成していました・・ディナー・ランチ各50名限定の「超早割」は売り切れていました・・しかし「早割」はまだある!会員権の「超早割」も残っている!急げ急げ!

今回のプロジェクトはこちらから支援できます。