SUSHI TIMES

出世魚ブリの豆知識 寒ブリ・ブリトロがいただける全国のお店を厳選

ブリは成長によって呼び方が変わる

鰤(ブリ)は成長度合いによって名前が変わる出世魚(しゅっせうお)。
寿命は7~8年と言われており、1年で32cm、2年で50cm、3年で65cm、4年で75cm前後に成長し、
大きさによって呼び方が変わる「出世魚」として知られています。

関東ではワカシ→イナダ→ワラサ→ブリと呼び名が変わります。
関西ではモジャコ→ワカナ→ツバス→ハマチ→メジロ→ブリ、さらに北陸や瀬戸内海でもそれぞれの呼び名があるんです。

ぶりの名産地


ぶりは回遊魚で、九州から北海道まで日本海側を回遊しています。
11月の中旬頃出産のために北海道から南下を始めるブリは、長距離移動と春の産卵期に向けて活発にエサを食べ、中間地点となる北陸地方を通る頃にはたっぷり脂がのって一番美味しくなります。

この一番美味しい冬の時期「寒ブリ」は、その格別な美味しさから『冬魚の王様』とも呼ばれています。
中でも日本海側で獲れる寒ブリはブランドとなっているものも多く、富山の氷見漁港、新潟の佐渡湾、石川の能登半島などはブランド鰤の産地として大変有名です。

【富山県】 富山湾(氷見漁港)


富山湾の冬の王者と呼ばれる氷見の寒ブリ。「ひみ寒ブリ」として」商標登録されています。
定置網をはった漁場から氷見漁港までの距離が近く、鮮度を保ったまま輸送できるので、脂の乗った新鮮な鰤が獲れます。

【新潟県】 佐渡両津湾


11月中旬頃、ブリは北方から南下し海が時化る穏やかな佐渡両津湾に入ってきます。
佐渡の海岸線は260kmと長く、沿岸・沖合いは岩礁域が多く変化に富んでいるため漁場として好条件が揃っています。
さらに佐渡の沖合は暖流と寒流が交差する地点で、冬季には南下する脂ののった寒ブリが集まってくるんです。

【石川県】能登半島 宇出津港


「ひみ寒ブリ」と並んで天然寒ブリの2大ブランドとして知られる「のと寒ぶり」。
ブランド鰤としては富山県の「ひみ寒ぶり」の方が有名ですが、宇出津港に水揚げされる寒ブリと同じ海域で漁られていることは、あまり知られていません。
「ひみ寒ブリ」が魚体6kg以上と定義づけられているのに対し、のと寒ブリは10kg以上に厳選しているので、希少性ではのと寒ブリの方が高いとも言えます。

【京都府】伊根町


京都の伊根町は、日本3大ブリ漁場の一つとして数えられる有名な漁場です。
日本三大ブリ漁場の一つである伊根湾は、平均水温が低いため低密度の生け簀で2年間じっくり生育します。
低水温で環境を汚さない養殖をされたブリは、肉質が良く、ほどよい脂が乗り天然ブリにもっとも近いブリになります。
ブリ料理の代表料理にもなっているブリしゃぶは伊根町が発祥と言われています。

【長崎県】壱岐、五島


いちばん脂が乗った時期に漁獲される壱岐の寒ブリは、
良質な脂と引き締まった身が噛むほどに味わい深く、最高の贅沢です。
壱岐島のブリ漁の多くは網を使わない一本釣りで、釣り上げてすぐに氷水で冷やすため鮮度が保たれています。

【北海道】余市


北海道でサケやサンマの漁獲量が減少している一方で、ここ数年、ブリがよく捕れています。
北海道の西部 積丹(しゃこたん)半島の東に位置する余市で漁獲される「天上(てんじょう)ぶり」は、最高級の天然ブリとして有名です。
「天上ぶり」は、例年、9月中旬〜10月下旬にかけて定置網で獲り、寒ブリの先駆けと呼ばれています。「天上ぶり」は寒ブリほど脂が強くなく、上品な脂⾝が人気です。

寒ブリが頂けるお店

割烹しげはま/氷見の寒ブリ(富山県氷見市 氷見漁港)


氷見ならではのブリ料理を楽しめる「割烹 しげはま」は氷見漁港からは歩いて10分ほど。
ブリが水揚げされる期間しか味わえない「鰤コース料理」は、まさにブリづくしのコースです。
味噌仕込みのブリ大根、ぽん酢でいただくブリしゃぶなど、一品一品ブリの食感や味わいの豊かさに驚かされます。
お店のホームページ
参考

ここちや/能登の寒ブリ(石川県金沢市 近江町市場)


近江市場すぐ近くにあるここちやのブリシャブは、脂の乗った美味しい鰤は冬ならではの贅沢な味わい。
刺身でも十分に美味しい脂の乗ったブリは鍋でいただくと格別。一人用のお鍋で個別に提供され、接待などでも人気があります。
お店のホームページ

中央食堂/佐渡の寒ブリ(新潟市江南区 中央卸市場)


食べログ

レストラン舟屋/伊根の寒ブリ(京都府伊根町)

View this post on Instagram

A post shared by レストラン舟屋 (@restaurant.funaya)

鰤しゃぶを、発祥の伊根でリーズナブルに頂く。
レストラン舟屋は、伊根の船屋が見渡せる高台にある、道の駅舟屋の里の2階にあり眺望は抜群。
鍋は個々に用意されるので接待などにも人気のお店だそうです。


ボリューム満点、鰤しゃぶコースは予約が必須で、昨年は2月末で終了したので、気になる方は急いで!
伊根にある道の駅舟屋の里伊根にあるランチ営業のお店で、2階からは伊根湾が見渡せ眺望も抜群です。
食べログ

鮨ネタにも人気!希少なブリトロとは

ブリトロはブリの腹側の身のことで、ブリのいちばん脂がのった部分脂質25~30%だから旨みが詰まっています。

ブリトロは、お鮨屋さんでも人気のあるネタです。
大阪北新地にある最高峰のお鮨屋さん「すしおおはた」でもこの時期人気のネタです。

View this post on Instagram

A post shared by セバ 『大阪グルメ王に俺はなる』 (@dmotoji)

食べログ https://tabelog.com/osaka/A2701/A270101/27057420/

魚貝三昧 彬(東京・千駄木)

開業から25年、天然ものにこだわり続ける【魚貝三昧 彬】は、
地元・千駄木のみならず遠方からもお客様が訪れる人気の鮮魚料理店です。
天然の寒ブリを使った刺身とブリしゃぶを含めた魚貝料理の数々。
脂がたっぷりとのった日本海側で獲れるブリを、築地市場や足立市場から仕入れ、もっとも旨味が増すタイミングまで寝かせています。

お店のホームページ https://www.sendagi-osakana.com/

参考https://hitosara.com/dish/58kanburi.html

【カシーナ カナミッラ】東京・中目黒


北イタリア・ピエモンテ州の郷土料理を生かしながら、岡野シェフの感性を加味した現代的なイタリア料理で定評のあるリストランテ【カシーナ・カナミッラ】。ここ数年、冬になるとコースの中で欠かせない存在となっているのが、『寒鰤のコンフィ』です。

氷見魚市場食堂

氷見の寒ブリが頂けるお店

食べログ

今の時期美味しい寒ブリ。お刺身、お鮨、ブリシャブどれで頂こうか迷ってしまいますね!

※本記事は2023年2月、SUSHITIMES編集部が他サイトの情報などを参考に編集したものです