お鮨屋さんの醤油事情 | SUSHI TIMES

お鮨屋さんの醤油事情

お鮨屋さんで使う醤油

 
お鮨屋さんでは醤油をそのまま使わないのが一般的です。生醤油ではえぐみや苦味、塩分等が強すぎデリケートな寿司の味に勝ちすぎてしまうからです。そこで寿司屋が使うのが「煮切り・煮切りしょうゆ」。これはお店によってそれぞれの違いはありますが、みりん・酒・水・ダシ・カツオ節・昆布・などで手を加えた醤油です。通常は味醂・酒等を火にかけ煮切りアルコールを飛ばし、濃い口しょうゆを加えさらに火を加えたものです。あまり火を加えすぎると醤油の風味が消えるので気をつけなくてはなりません。

「煮切り・煮切りしょうゆ」を寿司や刺身で使うとネタが活きてきます。

また、寿司屋で使う醤油にも地域差があります。九州などでは甘いしょうゆを使用したり、甘めに仕上げたり、中京地域ではたまりしょうゆを使用する傾向があります。

寿司屋で使う醤油のブランドは?

 
超大手ブランドは醤油においても使われます。業界ではキッコーマンが最大手であり国内シェアが約3割といわれています。この数字は国内において数多くの中小の醸造やがあるので家庭用では過半近くがキッコーマンが選ばれているのではないかと予想できます。しかし酢で言うミツカンブランどほど寿司屋に支持されているブランドはないようです。

有名店が使う醤油
吉野寿司本店・・・・・・ヒゲタ醤油「本膳」
銀座すし栄本店・・・・ヤマサ醤油「特選」
寿司政・・・・・・・・・・・キッコーマン「本醸造濃口醤油」
紀文寿司・・・・・・・・・上嶋醤油「天然醸造醤油」
すきやばし次郎・・・・・直源醤油

ネタごとの使い分け

 
醤油は商品によって濃度や風味が異なるため、ネタによって使い分けされています。

淡口醤油
穴子を煮たり(沢煮)煮物に使われます。最近ではヤマサ・キッコーマンなども淡口醤油をだしていますが
ほとんどの寿司屋や料亭においても「ヒガシマル」を使用していると考えてよいでしょう。「薄口」という漢字は間違いです。

白醤油
イクラや数の子など通常の醤油で仕上げると黒くなる場合がありますが、白醤油を使うことにより素材の色を保つことができます。

出典:醤油・しょうゆ

醤油がひかれていないのは「職人の怠慢」?

 
カウンターのあるお鮨屋さんでは醤油はネタの上に直接はけでつけて出すことが多いですね。
すきやばし次郎のホームページには、以下のように書いてあります。

「鮨」は江戸時代、屋台の気軽な食べ物として発達してきました。鮨職人は握った鮨に「煮切り醤油」や「煮詰め」を引いて、客の前に置いていました。客はそれを手で素早くつまんでは、茶を飲み、のれんで手を拭いて、屋台を後にするという具合でした。(中略)もし、にぎりに「煮切り醤油」がすし職人の怠慢で引かれていなかったら、しょうがを少量つまんで刷毛替わりに使い、それを醤油に浸してから、すし種の上に引きましょう。にぎりをつまんでから醤油をつけるのは至難の業です。

 

出典:すきやばし次郎